こんばんは、ぴのり(@pinori08)です。
皆さまの中で、
お悩みネコ
・症状や治療法、飼い主の体験談など具体的に知りたい!
という方はいませんか?
本記事では、12歳11ヶ月で虹の橋をわたったシー・ズーの老犬『ぱっちゃん』の前庭疾患について初期の前兆だったかもしれないあたりを詳しくお伝えしていきます。
- めまいのようにふらついて倒れる謎の症状が続くも原因がハッキリせず、複数の先生の間で診断が分かれて混乱した
- 脳のMRIを撮るには全身麻酔が必要で受けるか悩んだ
- 激しい発作のようなてんかんのような症状が始まり、24時間警戒しながら介護した
家族とともに、本当に精一杯ぱっちゃんのために行動しました。
この記事がいつかどこかで、大好きな愛犬を想う飼い主さんに届くことを家族ともども願っています。
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目次
まさか前庭疾患になるなんて…【老犬ぱっちゃんの既往歴と想定外だったこと】
前庭疾患を説明する前に、まずはぱっちゃんがどんな犬だったのか?過去の経歴や既往歴をご紹介します。
ぱっちゃんの経歴&既往歴
- もともと繁殖場にいて愛護団体に引き取られた
- 繁殖場にいたときから欠歯で、私たちが里親になってからも歯の病気にかなり注意していた
- 推定6歳のときに左耳の中に腫瘍があり手術して耳道を塞いだ
- 腎臓、肝臓の数値が悪いのでかなり注意していた
簡単に書くとこんなかんじです。
ぱっちゃんは引き取った当初からあらゆる病気と闘ってきた、とても強い子でした。
そして、私たち(特に姉のきゅか)はぱっちゃんにツラい思いをさせないように通院やフード、生活習慣で気をつけることなど色んなことをやってきました。
それまでずっと警戒していた肝臓と腎臓、歯の病気でなかったことは本当に予想外だったのです…。
そもそも犬の前庭疾患とは?
次に、犬の前庭疾患について重要なところだけ簡単にお伝えしますね。
前庭疾患とは、前庭と呼ばれる平衡感覚をつかさどる領域が侵されたことにより神経症状が現れた状態です。
犬が老齢になると前庭疾患にかかることがあり、突然眼球が小刻みに揺れだしたり、その場でぐるぐる回り立っていられず転倒したりするなどの症状が現れます。
前庭は、末梢前庭と中枢前庭に分けられます。
・末梢前庭:内耳の三半規管と前庭と前庭神経(内耳神経のひとつ)。
・中枢前庭:橋、延髄(えんずい)の一部。小脳の一部(片葉:へんよう)も密接に関わる。
この末梢、中枢前庭のどちらが侵されているかで、その後の状態が大きく変わります。
上記のように、前庭疾患は『耳からくる末梢前庭』と、『脳からくる中枢前庭』に分けられます。
(※脳腫瘍は手術が非常に困難なため中枢前庭だったらどうしようと不安だった。)
とても簡単にまとめているので、前庭疾患についてもっと知りたい方はネットで調べてみてください。
そして、犬の前庭疾患の症状はこちらです。
<犬の前庭疾患の症状>
・斜頸
・眼振
・旋回
・倒れる、横転する
・食欲不振
・よだれを大量に垂らす
・嘔吐
・元気消失
など
上記のように、犬の前庭疾患には様々な症状があります。
ぱっちゃんはこの中で『旋回』と『倒れる』という症状がみられました。
詳しくはこの後につづく、前庭疾患の前兆で詳しく説明していきますね。
ふらつく、立てない、倒れちゃう!【前庭疾患の前兆】
【2/24前兆】ご飯時の興奮が引き金でふらつき、立てなくなって転倒
姉のきゅかはすぐに起こして伏せの体勢にしましたが、目の焦点が合わずおかしいと思いました…。
※ぱっちゃんは昔からよく吐き戻してしまう子で、えずくことはよくあります。
しかし、その後すぐに立てるようになり食欲もあったので、この時は様子見しました。
【2021年2/24(水)の夕ごはんのときの出来事です。】
今思えば、このときの症状が前庭疾患の前兆だったのでは?と私たちは考えてます。
ここに書いた症状は事実ですが、犬の前庭疾患の前兆や症状は様々です。
一概に言えるものではないので、あくまでも一匹の事例として心に留めていただくようお願いいたします。
この2日後の2/26(金)にも『めまい』のようなふらつきがあり、
それとも、足腰の筋力の衰えでふらつくのかな…?
と、私たちではよくわからず不安になりました。
【3/8受診】咳とえずきが急激に増えたのでかかりつけ医へ
3/7(日)の晩から咳とえずきが30〜50回と今までの10倍に増え、「ハッハッ」と微かに息が上がっていたので、翌日かかりつけの動物病院に通院しました。
獣医B
ただ、気管支が炎症を起こしている場合はレントゲンでは判断できません。
血液検査では肝臓や腎臓などの数値に変化はありませんが、炎症(CPR)の数値が悪化しています。
心臓の音や大きさも異常なし。
しかし、炎症(CPR)の数値が上がっていることから歯周病からくる歯茎の膿だけでなく(ぱっちゃんは以前から歯周病を患っています)、他の場所や気管支などで炎症を起こしている可能性は大きいとのことでした。
姉のきゅかは2/24と2/26にあった症状を詳しく説明しました。
獣医B
ぱっちゃんくんは耳道を塞ぐ手術歴があるから三半規管の障害を疑いましたが、目が左右に振れる症状がないということなのでその可能性は低いですね
このときのB先生によると、
- 今回の咳とめまいのような症状は原因がそれぞれ別の可能性もある
- しかし、炎症を抑える薬(ビルデンタマイシン)を4日飲んでも、このまま症状(特にめまい)が悪化するなら、脳のMRIが撮れるところへ行くことも視野に入れるといい
との診断でした。
【以上、2021年3/8(月)の通院の記録です。】
その後4日間の様子は
- 咳とえずきは変わらず多く、ご飯後に連続で出ると苦しそう。
- 目の前にご飯があるのに見失ったような仕草をする。
- 前足が伏せをした状態から立ち上がれなくなる。
- 興奮してぐるぐる回った遠心力で体が流され倒れる、尻もちをつく。
という感じでした。
【3/12再び受診】炎症を抑える薬を飲んでいるのに数値上昇
処方してもらった炎症を抑える薬(ビルデンタマイシン)を4日飲んだので再び受診しました。
今回の診察結果は
- CRP(炎症の数値)が4.7→7.5に上昇。
- T4(甲状腺ホルモン)の結果は基準値内。
- 左下奥歯がもう少しで抜けそうなのでそこから膿が出て気管支炎になってる可能性あり。
- 前右足に初期の麻痺あり、ヘルニアの可能性もある。
1のCRPの上昇では、
獣医A
抗生物質とタンを抑える薬(バイトリル、カルボシステイン)に変更しましょう。
しかし、この薬は咳が改善してもめまいに効くものではありません。
と言われました…。
2の甲状腺ホルモンは基準値内とのことで、ホルモン異常で発作のような症状が出ているわけではないとのことです。
4の前足の麻痺は前回の受診の際には言われなかったので(B先生は足もきちんと見てくれた)、もしかしたら症状が進行しているのかな?と思いました。
そしてこの前足の麻痺はヘルニアの可能性もあると言われました。
きゅかはぱっちゃんがめまいや伏せの状態から立てない動画を見せました。
獣医A
てんかんは手足を伸ばして痙攣するのが一般的ですが、それより軽い症状のものもあります。
麻痺と発作なら脳に原因がある可能性もあります。
近くの脳神経科がある動物病院を紹介することもできますがどうしますか?
とのことでした。
少しでも何かわかることがあるのなら…と思い、紹介してもらうことにしました。
次回へつづきます。
老犬ぱっちゃんのために工夫したこと、気をつけたこと
- トリミングの頻度を少し下げた
- 嘔吐しないように砕いたカリカリをふやかして一日3回に分けた
- ご飯前のぐるぐる回りを抱っこして阻止した
犬の前庭疾患に直接関係ないものもあるかもですが、皆様にとって少しでも役立つかもと思い載せました。
トリミングの頻度を少し下げた
ぱっちゃんはシー・ズー犬なのですぐに毛が伸びるため月に1回トリミングに出していました。
そのトリミングサロンで半年くらい前から『ふらついていたのでできる範囲でカットしました』とメモに書かれるようになりました。
前庭疾患が発症する前から足のふらつきがあることはわかっていたのです。
そこで、1ヶ月に一回→1ヶ月半に一回へ頻度を下げました。
推定12歳の老犬でもともと体力があまりない犬だったのでなるべく負担をかけないように考えました。
嘔吐しないように砕いたカリカリをふやかして一日3回に分けた
ぱっちゃんはずっと前から食べたものを吐き戻すことがよくありました。(月に一回は嘔吐していた。)
最初は未消化のごはんを吐くことがあったので、カリカリのフードを水に浸してレンジでチンしてふやかして冷ましてからあげるよう工夫しました。
しかし、それでも黄色い液体を吐くこともあり、胃液が出過ぎている可能性もあることから先生に「寝る前に少量のご飯をあげるといい」と言われ、1日2回→1日3回にご飯の回数を増やしました。
(体重管理もしっかり行っていたので1日のご飯総摂取量を守って、デジタル計量器でご飯の量を計ってあげていました。)
上記を行うようになってからは、月に一回の嘔吐が2〜3ヶ月に一回へ減りました✨
さらに、より胃に負担をかけないようにカリカリをミキサーで粉砕したり、まだ食べない分のご飯は冷凍保存したりできる限りの努力をしました。
ご飯前のぐるぐる回りを抱っこして阻止した
めまいのようなふらつきや転倒が起こるようになってからは、ご飯前の興奮してぐるぐる回ることも危険となったため一人が抱っこして、もう一人がご飯の準備をするようにしました。
最初はご飯の時にめまいのようなものは無くなりましたが、この後症状が進むにつれて発作のような症状はご飯中はもちろん、日常の中の小さな動作でも出るようになってしまいます…。
次回は、犬のMRIが撮れる動物高度医療センターへ行き、いつものかかりつけ医とは別の獣医に診てもらった話です。
(ここから診断が割れて、私たち飼い主も混乱していきます…。)
【12歳老犬の前庭疾患②】二次診療?無麻酔CT?初めてのことだらけで翻弄されたへつづく
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